偉大な先人

帰省中は読書をしようと思って「いかにして問題をとくか」を下宿から持ってきた。



この本は主に高速バスに乗っている間などに読み進めていた。
だが暇つぶしにと地元の図書館へ出向いた時、以前から気になっていた本をいくつかみつけた。
ハッカーと画家」
数学ガール
「入門Linux







本来は別の本を借りるつもりだったのだが、どれもみつからなかった。勉強用の本、「マインドマップ」と「レバレッジ勉強法」などである。元々はこれらの本を書店で買う前に一度目を通しておこうと思ったことが図書館へ行った理由である。

数学ガール」は趣味で読もうと思っていた小説のような読み物だったため、借りてすぐ読み終えた。「ハッカーと画家」はPGやSEを目指す人間にとって欠かせない名著だ。今読んでいる一冊はこれだ。最後の「LINUXハンドブック」は図書館に思っていたよりもオライリーの書籍がたくさんあったため、思わず借りてしまったという具合である。パラパラめくってみて読み進められそうだから借りてはみたが、本当にハンドブックの側面が強かったため後回しとなっている。
よってこれから書く感想は「数学ガール」と「ハッカーと画家」、特に後者についてが大きい。

帰省する前に一度結城浩さんの本、「プログラマの数学」を読み終えていたのでそのつながりということもあった。それに、何年か前に漫画版を買って読んだのも借りた理由の一つだ。実際読んでみて、漫画版よりもさらに数学の面白さに出会えたと思う。登場人物の心理描写など、小説として深い部分も味わうことができた。

さて、それで「ハッカーと画家」だ。まず本格的に読み始める前に序文やあとがき、用語解説に目を通した。というのも最初手に取った時が夜中で寝る前にちょっと暇つぶし程度の何かないかと思ったタイミングだったからだ。その時目にして驚いたのがあとづけに書かれていた「平成17年1月25日 第1版第1刷発行」の1文だ。つまり、この本は7年前に書かれている。それも日本語版はだ。つまり7年前の1月25日よりももっと前にこの本の著者ポール・グレアムは個々に書かれていることを考えていたということになる。
そのなんでもない、むしろ当然の事実が、本を読み進めていけばいくほど衝撃となっていく。7年も前にこんなことを考えていただなんて信じられない、予言者か何かじゃないか。Webベースソフトウェアがここまで力を発揮するアイデアだとは思っていなかった。高校の頃に「人月の神話」を読んでいたものだからなおさらである。今までWebプログラミングだとかWebに関するものにあまり興味がなかったが、「ハッカーと画家」を読み進めるにつれその考えも変わりつつある。Webサイトを作って本格的にHTML5を学ぶのもなんだか悪くないかもしれないと感じるようになってきた。きっと学んでいくにつれ、趣味や娯楽ではなく実益につながっていくものとなるだろう。
それになんだかこの文章は読んでいて引き込まれるものがある。ついつい先を読み進めたくなってくる。本当は帰省中に「いかにして問題をとくか」を読み終わらせるつもりだったが、この分だとずっと「ハッカーと画家」を読んでいそうだ。帰った後もすぐにAmazonで注文をしようと既に決めている。
今読んでいるのが第五章78ページ、全16章238ページだから大体3分の1まで読み進めたといったところか。残り3分の2も楽しみでならない。