やめる勇気


前回の投稿から反省して、とりあえず読書だけでも進めてきた。本から少しでも知識を得ようと入門書を読み進めたり、プログラミング指導書のノートをとったりしてきた。
本当にこんなのでいいのかという疑問はさておいて、とりあえず読み進めた。
しかしそれももう限界がきている。どうにも我慢ならない本が一冊だけある。
それがこの本だ

「初めての人のためのLISP

最初のほうはよかった。入門書らしく会話調でわかりやすい例とともに話が進んでいく。
だが、半分も読み進めたあたりから投げ出したくなってきた。「会話調」という本来初心者向けのための手法が、逆に仇となっている。正直、読みづらい。これならまだ教科書のように無味乾燥に、かつ簡潔な内容を章立てして並べてあるほうがわかりやすいだろう。雑談は冗長であるのに対し、内容については一切無駄がない展開で、そのくせ会話調なものだから違和感を感じる。
「普通初心者がそんなこと言われて一発で理解できるだろうか?」という話題に生徒役の登場人物達はなんなく追いついていくし、「そんなこと初心者が気づくだろうか?」という疑問をだし、「むしろ初心者なら手も足もでないのでは」という問題に模範的誤答を返す。

既に述べたように、僕は読んだ本の内容をノートにとるようにしている。以前投稿に載せた「マインド・マップ」の手法で。だがこの会話調の本ではそれも難しい。会話の中に技術的知識が織り交ぜられているために単語や考え方の広い上げがややこしいのだ。教科書のように適当に目に付いた重要そうな単語だとか強調されている部分を拾い上げることができない。一旦自分の頭で翻訳をかませてからでないとノートがとれない。

一方で「いや、むしろこの本はこれから初めてLISPに触れる入門書であるから、読めればいいのだ」という考えのもとに作られたのかもしれないとは思う。だが僕は今読むことすらできない。全17章中、14章半ばまできたがもはや書かれていることが理解できない。これは本当に「初めての人のための」本なのか? と疑いたくすらなってくる。


ここまでずらずらとこの本に対する批判を並べてきたが、そんなことをずっと考えながら240ページも読んできた。無駄骨だったのではないかとも思う。

とりあえず、この本を読み進めるのはこれにてやめようかと思う。
LISPについては別の入門書を探すつもりだ。



追記:
投稿した後、冷静になってネットで評価を調べてみた。どうやらこの本のLisperからの評価は「入門書ではなく哲学書」であるらしい。敷居が高い、というより求めているものが違う、といった感覚だ。やはりタイトルの「初めての人のための」というのは本当にこれで正しかったのかと疑問に思わざるを得ない。初めての人が求めているものではないと思う。
ともかく、入門書としてこれを選んだのは間違いだったようだ。もう一度、Lispを勉強してから読み直すことにしよう。