TRPGシャドウラン第5版のGMをやった

成り行き

2020年夏頃から大学の友人にTRPGへ誘われ、オンラインボイスセッションにてD&Dとサタスペをやっていた。また、最近SFにハマってたのもあって、年末に発売されたCyberpunk2077にどっぷり浸かっていた。その流れもあって、サイバーパンクモノののTRPGがないか探していた。

流石にCyberpunk 2.0.2.0は絶版になっていて手に入らないが、シャドウランというサイバーパンクとD&Dを混ぜたようなTRPGがあることを知った。即座にルルブとシナリオブックをAmazonで購入して、一回やってみようということになった。12/29で、ちょうど仕事納め日だった。 勢いは大事。

構想を練る

翌日にルルブが届くまでにまずネット上で情報収集をした。ニコニコ動画でリプレイ動画をみたり、初心者向けnoteを読んだりBoothで有志のPDFを購入したり。そこで実はシャドウラン第5版はルールが複雑で大変なTRPGであることに気づく。前述のTRPG仲間とやろうと思っていたのだが、これは導入を丁寧にやらないとダメだなと考えた。

 

そこでまずは初心者向けの警句に従い、初回導入時に扱うルールを絞ることにした。丁度クイックスタートルール(QSR)なるものが公式から出ており、それが有志によって翻訳されていたのでそれを最初のセッションで扱うことにした。キャラメイクと成長をすっ飛ばしてルールのややこしい戦闘にのみ絞る。初心者向け記事では魔法とマトリックスは初回では扱わないほうがいいと言われていたが、QSRでは扱っていたためここはどうするかかなり悩んだ。

とりあえず大雑把な流れとしてQSRで戦闘を覚えてもらい、次にもう少しルールを追加したサンプルシナリオをやってみるという2本立てにすることになった。今回はQSRセッションが無事に終了した段階でこの記事を書いている。

準備

準備としてまずQSRで扱う範囲においてルールを短時間で理解してもらうべく、Googleスライドを使って説明スライドを用意した。思いの外力作になってしまい総ページ数が100近いスライドになってしまった。念の為「聞かれたときのために」と、QSR外の説明も作ってあったのだが力を入れすぎた気もする。

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説明用スライド約100枚(ほとんど使わなかった)

力作なら公開したほうがいいのでは?という話も挙がったが、身内用に作ったため画像などに問題があるのでこのままで公開できない。いずれ余力があれば問題のある部分を修正して公開できればと思う。

 

[2021-03-07 追記]

修正が完了したので公開する。スライドにミスや問題があった場合、自分が気づきやすい所で指摘していただけると助かります。

docs.google.com

 

スライドを作るに当たってQSRの翻訳PDFや初心者向け記事を参考にさせてもらった。そこから説明内容を絞り、ルルブを見て原典での記述を確認しつつ要約して、図を加えながらスライドに落とし込んだ。やはり図があると無いとでは違う。

また、この準備期間中に他のシステムでのGM経験者に普段どんな準備をしているのかを聞いたりした。といってもTRPGシステムごとにまちまちなので共通項はあまりなく、とりあえずルールを把握・シナリオを読み込み・TRPG用オンセツールの準備くらいしかなかった。

オンセツールには少し悩まされた。普段オンラインセッションに使うシステムはそれぞれ、D&DはFoundary Virtual Tabletop(VTT)、サタスペはUdonarium(ユドナ)を使っていた。とりあえずユドナでお手軽に始めてみようと色々触りながら準備をしていたのだが、先頭部分のスライドを作り上げたところで「これは無理だな」と気がついた。

ただでさえ能力値と技能値と修正を把握しつつダイスを何度もふる必要があるのに、さらにダメージ値や修正装甲値を織り込んで判定するのが難しい。これでは絶対に進行が停滞してしまう、と悩んでいたところVTTにシャドウラン用MODがあるので利用してみてはどうか?と提案があった。これを一旦試させてもらったのだが、非常に感触が良かった。アイテム表や各種ステータス修正などをキャラクターシートに事前準備さえしておけば、判定時は修正だけ考えれば済む。事前にセットした大量の数値をよしなに判定に組み込んでくれる仕組みのお陰で進行がスムーズになった。

VTTでシャドウランを扱うにあたってシステム用Modを作ってくれた方々と翻訳をしてくださった方には感謝の言葉しかない。

セッション

上記準備を整えてスライドを交えた説明会を挟んだ後、VTT上でQSRセッションを実施した。大体3時間x2回で済んだ。悩んでいた魔法とマトリックスについてだが、魔法はQSRで扱う範囲が狭いのとVTTのお陰で楽ができたため特に縛りはなかった。マトリックスはマスタリング経験不足もあり、うまく扱えなかった。簡易裁定にして雰囲気だけでも味あわせたかったところだったが。無念。

戦闘が思いのほか長引き、全体的にグダってしまった。「QSRだし戦闘を覚える練習だし」と結構ぎりぎりまでPLには戦ってもらったが、敵が最後の二人になった時点で終わらせればよかった。

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セッション中の様子

ちなみにPLのキャラ画像は各自用意してもらったが、NPCの画像はCyberpunk2077から適当にスクショして持ってきた。今はまだできていないが、どうせオンセ用ツールを使うならマップやBGMも雰囲気を盛り上げるものにしていきたい。

 TRPGGMをやってみて

こうして自分の初シャドウラン&初GMをなんとかこなすことができた。ルルブを購入してからもう3ヶ月も経過してしまった。まだまだ理解が足りてないところがあるので、もっとセッションをこなしてスムーズな進行ができるようになりたいと思う。あとできればオリジナルシナリオのセッションなんかもいつかはやってみたい。

あと翻訳もそうだが、VTTのシャドウランMODには気になる点がいくつかあったので余裕があればそちらにPRを出せればと思う。 幸いなことにTypeScriptで書かれていて読めなくはないし、README-DEV.mdがあったので挑戦くらいはしておきたい。どうやら最近開発が活発なようだ。

 

リンク集

参考にさせていただいた情報

まずシャドウラン初心者が最初に見たほうがいい情報まとめページ
ビギニングシャドウラン
一番参考にさせてもらったルール解説記事
シャドウラン5版のルールを解説しよう|暗転丸|note
Boothで売られていた同人誌 
シャドウランに関する人気の同人グッズ12点を通販できる! - BOOTH
ニコニコ動画で公開されていたリプレイ
人気の「シャドウラン5th」動画 34本 - ニコニコ動画

扱わせてもらったツール・翻訳データ

オンラインセッション用ツール

Foundry Virtual Tabletop | Foundry Virtual Tabletop

VTT用Shadowrun第5版 MOD

GitHub - smilligan93/SR5-FoundryVTT: Shadowrun 5th Edition system for FoundryVTT

Shadowrunキャラメイク用ツール(各種データ用辞書データをVTTに入れられる)

GitHub - chummer5a/chummer5a: Character generator for Shadowrun 5th edition

VTT用Shadowrunのシステム側の翻訳

GitHub - BrotherSharper/shadowrun5eja